カストロールの革新的なビジネスであるNexcelは、そのハイブリッド開発プログラム、つまり、Nexcelのオイルセルとドックのハイブリッド車への試験的な搭載開始において、第1フェーズが成功したことを発表しました。このシステムは、90秒でオイル交換が可能であり、また、閉ループの使用済みオイルのリサイクルシステムを備えています。このシステムの搭載はProdrive Advanced Technologiesによって実施されました。このエンジニアリング・コンサルティング会社は、2018 Toyota Prius Plug-in(トヨタプリウスプラグイン)におけるこのパッケージングの可能性を物理的に実証するために、NEXCELのコンバージョン計画を実施しています。これは、この種の最初のハイブリッド電気アプリケーションにおけるシール済みのオイルセル技術を紹介するものになると思われます。
BPの2018 Energy Outlookにおいて、2040年までの間、全世界の車両数は大幅に増加し、ハイブリッド電気自動車の割合は増大して、内燃エンジンを備えた車両数も継続的に増加すると予測されています。
「私たちは、現在の燃焼エンジンからこうした将来的なパワートレインへの移行を管理する取り組みを、その環境性能を補完してエンジン室で便利にパッケージ化できる形で進めています」 と、NEXCEL持続可能性担当ディレクター(sustainability director)であるジョン・ワディンスキー(John Ward-Zinski)は語っています。「Nexcelの能動的なオイル管理によって、ハイブリッド電気パワートレインにおけるエンジンの役割の強化が促される可能性があります」
Nexcelは、以前は12ボルトのバッテリーが取り付けられていたエンジン室のオイルセルドックに搭載されていましたが、現在は後部座席の下に移動しています。セルの周りには十分なスペースがあり、アクセスと取り外しが簡単です。ワディンスキーは「これが素晴らしい技術ソリューションであることは分かっていましたが、ボンネット下のパッケージングソリューションは、美的観点からも人間工学的観点からも嬉しい驚きでした」と語っています。
NEXCELは、セル技術がハイブリッド車の領域に非常に適していると考えています。「ハイブリッド電気フリートにおける効率の改善によって、事業者は優れた投資収益率を得られます。NEXCELの環境上のメリットはハイブリッドのパワートレインに関する持続可能性をアピールする上で完璧に適しています」と同氏は語っています。「簡明なシール済みオイルセルは、オイル再精製プロセスを効率化し、使用後の廃棄オイル回収の確実な実施を促すことになります。規定のオイルグレードの分離も可能です。このことは、コンタミがないことからプロセス時のベースオイルのグレード改善に貢献します。また、再調整済みのNEXCELセルにおいて再利用が可能であるため、未使用の材料に対する依存度を抑えることができます。
NEXCELを組み込むことで、今後のハイブリッドパワートレインにもメリットがあります。「オイル交換は、エンジンに対して実際に行われる最後に残されたルーティンサービスタスクです。そのため、車両の設計段階からNEXCELを考慮することで、パッケージングにまつわるメリットをかなり得られることになります。従来のオイルパン、ドレンプラグ、ブロックを搭載したフィルターはこれからは冗長なものになるでしょう。ですから、ルーティンサービスへのアクセスはもはや重要な要素ではありません。かなりの車両パッケージングの革新に向けた可能性が開かれることになります」と、同氏は話を締めくくりました。「NEXCEL技術のメリットはパワートレインだけにとどまりません。今後のハイブリッド車全体に拡がる可能性があります」